こがねいカイロプラクティック

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4月8日 産後育児による肩こり・首の痛み・腱鞘炎などについて

 産後のお母さんは出産によるダメージが十分回復しないまま、体力を必要とする育児を強いられることになります。特に大切な赤ちゃんを抱えてのさまざまな仕事で首肩こりに悩まされるお母さんは多いのではないでしょうか?

産後育児中の体の負担
  育児で行わなければならないことは、一日に何度も行わなければならない授乳・おむつ替えを始め、沐浴・抱っこ・そして遊びなど、体に負担がかかる仕事ばかりで、今まで肩こりを感じたことのなかった方でも首の痛みや肩こりを訴える方もいらっしゃいます。実際首肩の問題で整体やマッサージに行こうか迷っている方も多いのではないでしょうか?
今回は自分でできる育児中の首肩こりなど上肢を含む上半身のトラブル対策です。
 
育児中の肩こり対策
授乳姿勢を改善する・・・授乳は生後3カ月ぐらいで母乳だとだいたい3時間毎に一日8回ぐらい、ミルクだと6回ぐらいが平均と言われます(生後一カ月ぐらいまではもっと多い)。昼間に座って授乳する場合の姿勢は腰背中が丸まってさらに赤ちゃんを覗き込むことで首はストレートネックとなり頭の位置が体から前方に移動する前方頭位姿勢になります。この姿勢は頭を支える首肩の負荷を何倍にも増加させてしまうので首肩凝りが起きやすくなります。また赤ちゃんを抱き続けることも手や腕の負担になり肩こりの要因になります。一日に行う回数を考えても首肩腕手にかかる負担は当然大きくなりますね。そこで・・・
 まずは授乳クッションを腿の上にのせて赤ちゃんを支える腕や手指の力をサポートします。腕や手指を酷使しないことは肩こりだけでなく、産後特有の腱鞘炎の予防・緩和にもなります。
 その上で椅子の背もたれにクッションを置いて腰背中が丸まらないように工夫することで頭の位置はかなり体に近いところにのっかり負担が楽になります。また、母乳の出や赤ちゃんの好みの問題もありますが、できるだけ左右両方で与える様にすることも偏った負担の軽減になり、さらに赤ちゃんの発育上この時期に重要となる左右均等な感覚の発達のためにもなります。
 さらに、夜など、寝たままでの授乳が多い場合は枕は高めの方が首の負担は少なくできます。
 
抱っこの負担の軽減・・・まず、抱っこをする場合に腕の負担を減らすためにできるだけ体に引き寄せて抱くようにしてください。そして、抱っこひもの選択ですが、大きく分けると腰ベルトのある物と無い物がありますが、それぞれ一長一短があります。首肩の問題だけを考えれば腰ベルトがある物の方が肩の負担は減りますが、腰痛が引き起こされる場合もあります。また、ベビーカーでお出かけの時に途中で抱っこが必要になった場合は腰ベルトが無い物の方がかさばらないので便利です。いろいろな状況を考えると腰ベルトのある物と無い物両方を用意してもらい、その時の状況や体の負担によりどちらかを選択して使用してもらうことをおススメします。
 さらにベビーカーの利用や、しっかりお座りが出来るようになったら(6カ月~7カ月ぐらいしたら)できるだけおんぶに変えたり、変化を与えることで同じ体の負担が続かないようにすることも重要です。
 抱っこしながら家事を行わなければならないことも多いと思いますが、子供が寝たら抱っこしっぱなしにせずに床やベッドに寝かせることも体の負担の軽減になります。
 
適度に運動をする・・・肩こりはなんだかんだ言っても血液循環の停滞で起こります。肩をゆっくり大きく回して肩甲骨を動かし首肩の筋肉に動きを与えることで症状の軽減ができます(よくある首の筋肉を伸ばすストレッチはあまりおススメしません・・・筋力弱化したり椎間板の問題があると悪化する場合があるので)。また、一番効果が高いのは手ぶらで腕を振ってウォーキングすることです。肩だけでなく全身の血液循環が良くなることで肩こりも起こりにくくなります。なかなか時間がとれないかもしれませんが、ご主人が帰宅して赤ちゃんが寝静まったタイミングでも良いので少しウォーキングをすることをおススメします(手ぶらで)。
 
骨盤矯正・・・産後の歪んでゆるんだ不安定な骨盤は仙腸関節の関節機能障害を起こし、腰背部の筋肉の緊張を生んで首肩にも影響を与えます。ぜひ当院へ来院していただくことをおススメします。
 

Posted by 塩谷直樹