ちょっと歩いただけで腰の痛みが・・・
長く歩くと脚の痛みやしびれで力が入らない。
立ち座りで膝が痛い
階段の上り下りで膝が痛い
長いこと歩くと膝の痛みが・・・
外出が不安
高齢者ではよくあるお悩みかと思いますが、「もう年寄りだから」とあきらめている方やお医者さんで注射を打ったり痛み止めを処方されたけど効果はもう一つという方はいらっしゃいませんか?
①片足立ちで靴下がはけない
②家のなかでつまずいたり滑ったりする
③階段を昇るのに手すりが必要である
④家のやや重い仕事が困難である
⑤2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難
⑥15分くらい続けて歩けない
⑦横断歩道を青信号で渡りきれない
この中で1つでも該当すればあなたはロコモの疑いがあります。
ロコモティブシンドローム(運動器症候群、略称ロコモ)とは、2007年に日本整形外科学会が超高齢社会となる日本の未来を見据え、いつまでも自分の足で歩き続けていくために、運動器を長持ちさせ、健康寿命を延ばしていく必要から提唱した概念です。
ロコモは高齢にともなった骨(骨折・骨粗鬆症)、関節・椎間板(変形性関節症・変形性脊椎症)、筋肉・神経(神経障害・サルコペニア・脊柱管狭窄症)といった運動器の障害による疼痛・関節可動制限・柔軟性低下・姿勢変化・筋力低下・バランス能力低下といった症状により「立つ」、「歩く」といった移動機能が低下している状態をいい、将来の「要支援・要介護リスク」が高まった状態のことです。
(ロコモの説明は日本整形外科学会HPから引用)
ロコモの原因になる高齢者の運動器疾患にはいろいろなものがありますが特に多いのが腰痛や膝の痛みです。
ここでは代表的な2つを紹介します。
背骨の中の脊髄・神経の通り道である脊柱管が骨や軟骨の変形・靭帯の緩みや肥厚・椎間板の変性で狭くなってしまい神経を圧迫して、腰痛や脚の痛みしびれ脱力などを招く疾患です。
症状は歩くことで症状が強くなり、座ったりしゃがんだりすると楽になります。そしてまた歩き始めると痛くなるの繰り返しになり、これを間欠性跛行と言います。
高齢者で多い疾患ですが、50歳代ぐらいの壮年時期になる方もいらっしゃいます。
重症になると排尿困難(尿が出にくい、頻尿、残尿感)や排便異常(便秘・便失禁)などの膀胱直腸障害が現われることがあります。(この膀胱直腸障害がみられる方は整形外科に行くようにしてください)
加齢により膝の関節の軟骨が弾力性を失い、さらにすり減り、関節の変形が起こります。症状は初期には立ち上がる時や歩きはじめの痛みぐらいですが、症状が進むと階段の上り下りなどもつらくなり、安静時も痛みがとれない場合もあり、変形により膝が伸ばせなくなることもあります。
膝の内側で痛くなる場合が多く、痛みがひどい時に膝周囲に腫れがみられるのも特徴です。
やはり高齢者に多い疾患ですが若い時に靭帯や半月板の外傷経験があったり膝に負担のかかる生活をしていると40歳代ぐらいの若い頃から発症する場合もあります。比較的女性に多い疾患です。
治療で加齢による関節の変形や脊柱管内の変性が治るというわけではありませんが、カイロプラクティックの治療で疾患部位や周囲の関節の動きや回りの筋肉の緊張を回復させることで局所的にかかっていた患部の圧力を軽減したり、血液循環の回復によりかなり楽になることが多いです。
またカイロプラクティックによる姿勢の改善で体重圧で負担のかかっていた部位が変化することでも症状の軽減がはかれます。
カイロプラクティックというと強く激しい治療というイメージで怖いと考える高齢者もいらっしゃるかもしれませんが、カイロプラクティックにはいろいろな手技があります。高齢者に対しても対応できる身体の負担にならない手技を選択して行いますので安心していらしてください(当院にみえている来院者様には90歳代の方もいらっしゃいます)。また腰や膝に限らず頚椎の変形による頚椎症など加齢による痛みやしびれの方などもぜひいらしてください。
注意:高齢者における転倒やぎっくり腰の様な急性症状の場合は圧迫骨折の可能性もありますので、まずは整形外科へ行くようにしてください。
骨粗鬆症を不安に感じる高齢者が多いと思います。骨粗鬆症の予防にはカルシウムはもちろんバランスの良い栄養の食事も大切ですが、実は歩くことが重要です。骨は重力がかかった縦の振動を与えると強くなります。家にとじこもってじっとしている生活をしているとこの骨へ縦の振動がないので弱くなってしまい骨粗鬆症が進みます。したがって脚腰や膝の痛みで十分に歩けないことで骨粗鬆症のリスクも高くなるということです。
当院にいらっしゃった高齢の方には、やはり脚腰や膝の痛みで十分歩けなかった方でもゴルフや登山や旅行を楽しめるまで回復してきた方も多くいらっしゃいます。
小金井市界隈は高齢者の比率が高い地域だと思いますが、脚腰や膝の痛みでお悩みの方も多いと思います。ぜひ一緒にロコモ対策で元気に健康寿命を延ばしましょう。
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