こがねいカイロプラクティック

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11月23日 デスクワークは体に悪い(腰痛・肩こりだけじゃない)・・・セデンタリー・デス・シンドロームとは???「Sitting is new smoking(座ることは新しい喫煙???)」

 11月23日は勤労感謝の日ですね。勤労と言えば当院にみえる来院者様で最も多いワークスタイルはやはりデスクワークでPC作業です。実際デスクワークによる体のつらさで整体やマッサージに行く方も多いのではないでしょうか?  そのような来院者様の腰痛や肩こり神経痛は悪い座り姿勢が原因である場合が多いですが、腰痛や肩こり以外にもデスクワークの方にとっては心配な話があります。

--セデンタリー・デス・シンドロームとは?--
 少々前の話ではありますが2002年にアメリカの健康諮問委員会で、「座り過ぎは死につながる」という内容の「セデンタリー・デス・シンドローム」という症候が発表されています。(「セデンタリー」とは座りっぱなしのことです。座りっぱなしの生活形態をセデンタリー・ライフスタイルと言います)
 要するに長時間の座りすぎが、腰痛や肩こりだけでなく、糖尿病、肥満、心血管系の疾患などの問題、癌(特に乳癌と大腸がん)などのリスクを高め寿命を縮め、死につながるということだそうです。
 
--座りっぱなしはタバコより身体に悪い?--
 2012年10月にはイギリスのスポーツ医学雑誌「BJSM」において、「喫煙者は、タバコ1本を吸うことで寿命を11分短くしているが、1時間座ってテレビを観ている人は、寿命を22分縮めている」とする記事が掲載されています。これにより「Sitting is new smoking」といった言葉も叫ばれるようになりました(直訳だと「座ることは新しい喫煙」ですが要するに「座るということはかつて叫ばれたタバコの健康問題に等しいぐらい体に悪い」という意味です)。
 長く座ることで、確かに腰痛や肩こり神経痛だけでなく、構造的に内臓や呼吸器も圧迫されると思いますし、血行も悪くはなるでしょう。血糖値が上昇して糖尿病のリスクを高めるとか、悪玉コレステロール値が高くなることで動脈硬化が進んで心血管障害の可能性が高くなるとかは、研究調査によるエビデンス(科学的な根拠)も確かなようです。
 また、これを受けてアメリカのGoogleやFacebookやAppleなどの先端企業ではウォーキングミーティングを推奨していたりスタンディングデスクを使う人が増えているといった話を聞くと、スタンディングデスクを売りたい家具メーカーが恐怖をあおっているオーバーな話とも言えないように思います。
 
--「座る時間を減らす」ことがより健康につながります--
 アメリカの場合は3人に1人が肥満という「肥満大国」ということも、背景にはあるのかもしれませんが、「座りっぱなし」と病気や寿命についての研究調査はヨーロッパやオーストラリアでも行われており、世界的にも「座り過ぎ」による体への悪い影響が叫ばれていて、スタンディングデスクの普及率は北欧が最も高いそうです。
 また日本人も一日の座りっぱなしの長さでは世界でも一、二を争うということで、日本でも最近は座りっぱなしと健康リスクの研究は行われているそうです。
  元々活動量の少ない人が適度な活動を維持している人に比べれば健康を損ないやすいのは数々のデータも出ています。予防としては座る時の正しい姿勢を心がけることも重要ですが、さらに大切なのはまさしく長く続けて座り過ぎないことで、新型コロナをきっかけにオフィス縮小で在宅勤務になっている方は特に注意が必要です。具体的には1~2時間ごとに席を立って歩く(理想的には30分毎に立って2分程歩く)ことが大切です。
 
デスクワークによる腰痛・肩こり・神経痛など体の不調の方は当院へ!

Posted by 塩谷直樹